人生のためになる言葉があったりなかったり。
カレンダー
01 | 2025/02 | 03 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ||||||
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
カテゴリー
フリーエリア
最新記事
(02/07)
(01/20)
(01/06)
(12/22)
(12/16)
最新TB
ブログ内検索
カウンター
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「いかにも“純粋で真っすぐ”みたいな感じ。イラッとする」
それは思わず零れた本音だった。
***
「気合いで身長差は埋まらない。努力で全部なんとかなると思ったら、大間違いなんだよ。」
それは、本当は、自分に言い聞かせた言葉でもあるのだ。
中学生の時、公式戦で北一とあたった自分は、その時はMBではなくセッターだった。
クレバーなトス回しで、ネットの向こうを翻弄したけれど、影山にはかなわなかった。
“コート上の王様”
そう揶揄されているのに、チームメイトはその自己中心的で横暴で、我儘なトスを、許していて
(どうしてそんな態度が許される?)
そう思いはしたが、勝ったのは北一で、結局は結果が全てなのだと、その時に悟った。
高校に入学したとき、バレーボールを続けるか迷っていたが
「ツッキー、王様が隣のクラスにいるよ」
山口のその一言が、入部の最後の、後押しになった。
間近で接してみると、“王様”は部活馬鹿というか、頭が悪いンじゃないかと思う。
自分の成績だったら、白鳥沢にだって入学できる偏差値を維持していたが、烏野にしたのは、家族への反発だ。
***
“王様”は僕のことなんか覚えていなかった。
でも、日向のことは、覚えていた。
敵愾心を剥き出しにしてくる、スピッツの仔犬みたいな同級生は、可愛いとは思うけれども、ニコイチあつかいで連んでいるのを目の当たりにすると、優しく接することができないでいる。
「中学のことなんか知らねえ!!おれにとっては、どんなトスだって、ありがたぁ~いトスなんだ!!おれは、どこにだってとぶ!!どんな球だって打つ!!だから、おれにトス、持ってこい!!!」
セッターとして、そんな言葉を貰えたら、どれ程、冥利に尽きるだろう。
“天才”のいるコートで、セッターとしての道は閉ざされ、汚れた感情に支配されていても、それでも、自分なりに精一杯だった。
あの頃。
***
PR