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人生のためになる言葉があったりなかったり。
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そういうワケで、新居は、空座町の駅前メインストリートからは外れてはいるものの、立地・家賃共に申し分のない物件ではあるが、問題物件である。
恋次としては、今からでも、別の部屋を探したいところだが
「でも、風呂に追い炊き機能がついてるンだゾ!」
という、修兵の一言で、考えを変えた。
流魂街も外周は、地獄に近いような、戌吊育ちの恋次は、正直言って、四畳半に雑魚寝生活でも、全く問題ないのだが、現世では、刺青を入れている人間は、公共浴場、すなわち銭湯に入れて貰えない。
修兵の言葉に、バスルームを覗いてみると、意外にも広くスペースがとってあり、かつ、トイレは別になっている。
霊道が活発化する夜間は、引き戸を閉めて、自室に入ってしまえば、やり過ごすのも難しくはないだろう。
色々と計算し、かつ、もう荷物を広げて、住む気満々の修兵を見ていると
(あー…、俺、ホント、甘いよなぁ)
やや、黄昏れているところへ
「よぉー。」
開けっ放しになっていた玄関から声がかかり、振り返ると一護とその妹二人が立っていた。
「今日、引っ越しだって、聞いてたからよ。コレ、引越祝い。」
そう言われて、受け取った袋の中身は、ロング缶のビール6本パックだった。
「悪ぃな。」
遠慮無く受け取ると、柚子と花梨もそれぞれ手に袋を持っていて
「今日は未だお料理とか、できないだろうと思って」
柚子がニコニコしながら、持参したお重をダンボールで作った即席のテーブルに広げ始める。
花梨は持参した袋の中から、割り箸や紙コップ・紙皿を取り出している。
料理の匂いを嗅ぎつけたのか
「うまそぉだな!」
修兵はもう、勝手に席について、ワクワクしているようだ。
ビールをあけようとする手を、恋次が止める。
「未だ、日用品の買い物とかあンだから、酒は夜まで待ってくれ」
そう言うと、いかにも不満そうに
「えーっ!」
唇を尖らせているのを
(ガキかよっ?!)
心の中でツッコミを入れるが、兎に角ビールを取り上げて、代わりにペットボトルのお茶を渡した。

太巻きやいなり寿司、卵焼きと唐揚げ、筑前煮と南蛮漬け。
お重に入った料理を美味しく食べて、片付けは柚子と花梨がしてくれる。
ちゃんと、スポンジと洗剤を持参するという、気のきき具合だ。
台所に立つ二人を眺めていると
「本気でココに住むのか?」
一護が霊道に目を向けながら聞いてくる。
「あー…、檜佐木さんが、もう契約しちまったから、しょうがねぇ」
「そっか。ならベッドとか、デカイ物買う時、親父の車、借りてやろうか?」
やや哀れむような視線と共に、一護に提案されて
「あー、助かる」
恋次は正直に謝意を告げる。
そこで修兵が
「黒崎は運転ができるのか?」
と聞いてきたので
「免許はもう取ったけど、車は親父のを借りてる」
既に大学生になっている一護は、あっさりと答えた。
「買い物に付き合ってくれンのか?」
修兵が聞くと
「?恋次が運転するンじゃねー」
恋次の方を見ながら尋ねてきたから、恋次が頷く。
「アレ?現世で車を運転するには、免許が必要なんじゃなかったっけ?」
修兵が知った知識を披露すると
「あっ!そうだった、コレ。浦原さんから、預かってきた」
そう言って、一護が恋次に渡したのは、二人分の運転免許証だった。

***
あと2~3話書いて
纏まりそうだったら
大幅に加筆修正して
オフ本でだそうかな。

***
通販は今日中か、遅くとも明日から、開始する予定です。

***
慰めや励ましの御言葉をありがとうございます。
オフ活動は休止と書きましたが
本を出さないのではなく
イベントの申込みは暫くしない
ということです。
オイラの場合、本が出るかどうかは
「相方が表紙を描いてくれるか」にかかっているので
相方の都合次第です。
(などと、プレッシャーを与えてみる)
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何が敗因かと問われれば、修兵に丸投げしたことだろう。
「なんスかっ!この部屋っ?!」
恋次が室内に入って、玄関を振り返ると、玄関からリビングのベランダまで、綺麗に一本、霊道が通っていた。

現世における、西暦20××年。
叛乱を鎮圧し、戦後処理も落ち着いた頃、次世代を担う隊長を選抜するという運びとなったのだが
「すンません、カンベンして下さい」
「頼むから、もう、休ませて下さい」
各自、直属の上司に懇願したところ、流石に働かせすぎたと、総隊長以下、全員の意見が一致したので、恋次と修兵は「死神休暇」を取ることができた。
「死神休暇」とは、有給で六ヶ月から一年の間、好きなところを研修地に選んで、のんびりゆったりできる、いわばサービス休暇だ。
特別に功績のあった死神に認められる制度だが、各々、叛乱の鎮圧に多大なる貢献をした、恋次も修兵も、充分にその資格があった。
同時に休暇が認められたので、恋次と修兵とで、どこへ行くかと話し合う間もなく
「俺、現世に行きてぇ!」
修兵がそう言い出して、特に異論もなかったので
「いいッスよ」
恋次が承諾したところ
「手配は俺がすっから!!」
そう言うと、瞬歩の勢いで、コトに及ぼうと手を伸ばした恋次の身体を突き飛ばして、部屋を飛び出していった。
「…」
一抹の不安が、恋次によぎったが、瀞霊廷通信の編集長(代理)で、手配や事務作業はお手の物だろうと、油断したのが運の尽き。

休暇初日、用意されて行った部屋を訪れたら、霊道の通った部屋には、すでに“おひとりさま”在住。
同道した不動産会社の社員は
「予め御説明した通りです。よろしくお願いしますね」
とだけ言って、そそくさと去って言った。
そこで、予めの御説明を、修兵から聞き出したところで、以下回想

「2DKで、4万円ですかっ?!」
できるだけ、家賃を安くあげたかった修兵は、不動産会社の担当に、いきなり無理難題をふっかけた。
「イヤイヤ、無理ですよ。」
案の定、相手にされない。
「駅から多少は離れていても、ここ、空座町ですよ?」
空座町は、中央線沿いで都心まで一本なうえに、最近私鉄との相互乗り入れで利便性が高まり、人気上昇中だ。
ベッドタウンでもある。
「2DKなら、駅から徒歩15分以上でも、10万円強は予算をみていただかないと…」
と言ったところで、少々首を傾げた後
「お客様がおっしゃったような物件が、ないこともないですが…」
微妙に言い淀んだところをスルーして、修兵はその話に飛びついた。
ソレが、これから恋次と修兵が暮らす部屋に決定した。
即ち、幽霊騒動で、住人が頻繁に変わる部屋、である。

「俺、コッチの部屋なっ!」
修兵は、リフォームと清掃が済んでいる、綺麗な部屋の、奥の広い方に勝手に荷物を広げ始める。
「ちょっと待てっ!なんでこんな部屋に決めたンだよっ!!」
折角の休暇なのに、借りた部屋に既に先住人がいるようなものだ。
恋次は軽くキレかけたが、修兵は何処吹く風で
「別にいいダロ?俺達、死神なんだし」
呑気な様子だ。
恋次の感覚で言うと、自宅の真ん中を、公道が一本通っているような物なのだが、修兵は頓着しないらしい。
眉間に皺がより、拳をにぎりしめたところで
「俺達の研修内容、“霊道の研究”にしといたしぃ」
一応、研修として休暇をとるので、某かの名目は必要だが、だったら単に、現世研究とかで良いはずだ。
こめかみに血管が浮き上がるくらい、イラっと来たのだが、最終的には、拳を振り上げることもなく脱力。
(先輩に関しちゃぁ、直ぐ諦めちまうクセがついてるよなぁ…、俺)
惚れた弱み故、イマイチ強く出られない。

取り敢えず、叱るのは後回しにする。
後回しにしている時点で、敗北決定。
子供のイタズラは、その場で叱らないと、効果無し。

先住の霊の魂葬を優先した結果、室内は今のところ、色々な意味で、綺麗に片づいているが、先に荷物を広げ始めていた、修兵の部屋は散らかり始めている。
(部屋の片づけも、俺なんだろうなぁ…)
もしかしたら、一緒にいたいからでは無く、家事に便利だから、同居を承諾したのではないかと、あながち外れてはいないであろう予測に、深い溜息が漏れる。
そんなワケで、のっけから恋次の疲労感MAXで、恋次と修兵、「死神休暇」の、始まり始まり~。

***
コレ、結構続くのですが
タイトルを
「死神★おにいさん」にするか
「Come on! KARAKURA」にするか
悩んでます。

***

既刊・新刊の
感想をありがとうございます♪
嬉しいです!

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Photo by RainDrop
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